2017年4月

むこうみず

  • 2017.04.25

リトアニアに着いたのは、夜中だった。 2014年秋、夜12時、モスクワ経由。完全に油断していた。 中途半端に旅慣れをしていたからだ。 だから、着いてすぐに後悔することになった。 生きて帰れるだろうか。甘いな、自分は・・・。 言葉が多少わかったところで、日本人のただの若者は無力だった。 無知、無知の地、無知の恥。 ホテルは予約した。完全に満足していた。ホテルの位置は分かる。ホテルからシャトルバスが出 […]

目に見える世界の向こうに

マイナーな国に行きたい、そんなモノ好きは結構多いらしい。言葉の選び方的に、多方面から怒られそうだが、人と違うことを欲する考えは誰でも持っていそうな気がするが、やはり僕自身もそうなのだ。 さまざまな国を旅してきたが、数えてみるとその大半が旧共産圏。よく「なぜメジャーな国に行かないのか」と理由を尋ねられるが、未だに僕の説明を理解してもらえることは少ない。「老後だって行けるじゃん」。老後、すなわち50年 […]

離れて人はまた近づいて

椎名誠さんの私小説に「岳物語」がある。あどけない岳少年が、奔放に成長していくお話。その中に、「年月が経つに連れ、実は大人が子どもから離れていくのではなく、子どもの方から大人から遠ざかっていく」…といったようなエピソードがあった。そういえばそうだったな、僕もその時は首を縦に振って同意したいとともに、父親としての微かな寂しさに、過去の僕の言動はいかほどだったかと心を少し痛めることになった。 ここからは […]

みどり

  • 2017.04.09

みどりの時期になると、遠出したくなる。嘘、いつもしたいと思っている。週末にちょっと、というと片道2時間くらいがちょうど良い。では2時間くらいの距離はどこかいうと、上野と高崎間くらいだ。群馬県高崎市と言えば友人が住んでおり、年に3回くらい顔を見せに行く。彼とは4年くらいの付き合いで、星の名を冠した珈琲屋で笑顔をきらめかせている。もともと僕はそこの客であったわけだが、埼京線の高架下、緑エプロンのよく似 […]

ほほ

  • 2017.04.07

5月の大型連休のある日、僕は友人と栃木県は那須町から福島県側に県境越えのドライブをした。まさに栃木県側に戻ろうと思ったところで、帰路にあたる那須塩原インターチェンジ付近で東北自動車道の事故が発生との情報が入った。ドライバーの彼と僕はとっさに渋滞を避けようと、となりを走る国道4号に入ったものの、時すでに遅し。大渋滞だった。ここは迂回路のない、山間部の道路だ。さまざまな県道も身動きの取れない大型トラッ […]

海か、フォッサマグナか

  • 2017.04.07

27歳だ。人は「27年しか」、ともいえば、「まだ27年」とも言うし、「まだ若手だね」と言われば、「ベテランになりつつあるね」、だなんて言われたり、むずがゆい気持ちの中にも、背伸びしたさと、もう少しだけ「若手という言葉の隠れ蓑」の中にいたい甘さとが相まって、夜にジャズをかけながらウイスキーを引っ掛けてみたりする。 僕は田んぼに囲まれた、関東平野の北端で生まれた。田んぼ、畑、山、湖、川に恵まれた、ちょ […]