コソボ訪問記1:出国前に思うこと

コソボ訪問記1:出国前に思うこと

ANA、羽田空港発フランクフルト行きの便は深夜発。ANAラウンジには思った以上に多くのドイツ人が集まっていた。電話率が高く、響き渡るドイツ語が印象的だ。楽しそうにニコニコしている。かたや、日本人は仏頂面。長旅を前に緊張しているのだろうか。一般にドイツ人は時間を過ごすのが上手いようにも思えるし、電話の相手は誰だろう、と妄想が広がる。今でこそ、国内線の機内wi-fiサービスは浸透してきつつあるが、国際線では12時間以上wi-fiが使えなくなる、その前に愛を囁いているのだろうか。

旅を目前にして、日本人が日本を最後に感じる場所はどこだろうか。

ふと、そう思った。そもそも日本っぽいところはどこか、そんな疑問もあるだろうが。少なくとも僕は、ANAのラウンジに日本らしさを「あまり」見いだすことができない。少し洗練されすぎているというか、近未来感がある、もしくは少しオフィスのようにも見えるのかもしれない。代わりに、保安検査場を通過した先、至るところにあるキオスクや、官公庁が出している安全情報資料などが、最後に感じる日本らしさだ。日本語で書かれているもの、日本語、お弁当、フォント、文字がぎっしり詰め込まれた紙面レイアウト、細かいそういった1つ1つが、それを感じさせる。

飛行機が見える窓際の席に座り、リンツのチョコをかじりながら(これまた外国だ)、キザにウイスキー(確かアメリカ産の)を流し込む。フライトは深夜、早く寝られるようにと。でも、登場してすぐに機内食が提供されるのは知っていても、どうしてもやってしまうことがある。やっぱり恋しくなるのだ、日本食が。

ANAのラウンジでは、日本食を楽しむことができる。うどん、ラーメンなどの麺類のほか、おにぎりやカレーライス、さらには日本各地の日本酒や焼酎を味わうことができる。ここぞ、とばかりに、これまた機内で飲めることはわかっているのに、頼んでしまうのだ。キザなのか、ケチなのかわからない。もちろんソフトドリンクも飲むことができる。

遠くからCNNの放送が聞こえる。そういえば、どこの国でもラウンジではCNNかBBCがかかっている気がする。外国に向かう準備を、少しずつ心のうちで始める。真面目だな……と思いながらも、どうしてもこれはいつもやってしまうわけで、さっき散々いったけれども、最後に日本らしさを感じるのは、いつも僕が思う気持ちそのものだったりするようだ。